お子さんのピアノのやる気が落ちている……
そんなとき、どうしますか?
叱る?
励ます?
原因を追究する?
ちょっと待って!
お子さんに働きかける前に、見直してみましょう
そもそも、ピアノを続けていくうえでの「動機」が、お子さんの中にあるのかを……
わがピアノ教室の入会要件に「お子さん自身がピアノをやりたいと言っていること」というのがあります
「保護者がお子さんにピアノをやらせたいから」という動機はいっさい認めていません
たとえ幼児であっても、ほんのちょっとでも本人に「音楽が好き」「興味がある」「ピアノをやってみたい!」という気持ちがあるかどうか確認します
本人がピアノをやりたいと言っている場合にも、「それはなぜなのか」や「ピアノを習ってどうなりたいのか」ということも、丁寧に聞いていきます
そうやってご入会いただいた生徒さんは、長い目で見てピアノが上達し、中高生になっても継続していきます
それはなぜかというと、
・ピアノに興味がある
・歌ったり、曲を聴いたりするのが好き・楽しい
・ピアノに対するワクワクした気持ちがある
・好きな曲、弾きたい曲がある
など
ピアノに対する動機が「本人の中にあるから」です
一方で、本人はさほどピアノに気が向いていないにもかかわらず、保護者など周りの強い希望や働きかけでピアノを始めた場合、途中で目的を見失ったり、困難から逃げたくなったり、気持ちが持続しにくくなったりして、上達する前にピアノをやめてしまい、二度と触らなくなることが多いです(涙)
中には、保護者の期待や希望に応えようとしてがんばってしまうお子さんもいます
20数年間ピアノ指導をする中で、同じように熱心に指導しているのに、ピアノが長く続く子と、途中で嫌になってしまう子との差はなんだろうと考えた結果、
「本人の中に、ピアノをやりたいという強い気持ちがあるかどうか」が大きくかかわっていると気づきました
これは、進度うんぬんの問題ではありません
たとえ進みが早くある程度バリバリ弾けるお子さんでも、保護者からの期待などの「期待や希望のみ」によってピアノを続けているお子さんは、中高生くらいになるとピアノをやめてしまい、二度と弾かなくなってしまうことが多いのです
一方で、「自分の中にピアノを弾きたいという気持ち」があってピアノを始めたお子さんは、最初のうちは進みが遅くても、楽しんで味わってピアノを弾き、弾きたい曲もどんどん出てきて、勉強や部活が忙しくても、細く長くピアノを続けています
ちなみに、心理学用語では、自分の興味や知的好奇心から物事に取り組む状態を「内的動機づけ」といい、外からの働きかけで物事に取り組む状態を「外的動機づけ」と言います
もしお子さんのピアノに対するモチベーションが落ちていると感じたら、そもそもお子さんがピアノを始めたきっかけはなんだったのか、思い出してみてください
自分からやりたいと言ってピアノを始めたなら、保護者(指導者)がその気持ちをつぶすような行為(他人と比較する・ダメだしばかりする)をしていないか思い返し、もしあれば、改めてください
その上で、お子さんのピアノが好きな気持ちを思い出させるような声掛けをしてみてください
そもそも、保護者の強い希望でピアノを始めさせたのなら、お子さんのモチベーションが著しく落ちている状態ではピアノを継続させるのは難しいかもしれません
一度休会してみるなど、ピアノから離れてみるのも一案です
そして本人がやりたくなった時に、本人の意思で再開させてみてはいかがでしょう
保護者の強い希望でピアノを始めた場合でも、ピアノを続けていくうちに、「ピアノっていいな」という気持ちが芽生えてくることもあります
外からの押し付けではなく、「自分から新たに始める」ことで、「ピアノとのいい再会」を果たしてくれることも十分あり得ます
指導者としては、音楽は素晴らしいと信じているので……どちらのケースにしても、本人のいい形で音楽との関りを一生持ってほしいと願っています
さくらピアノ教室の指導者は、心理学やコーチングを学び、指導に役立てています
コーチングは2009年?2010年にかけて、プロコーチ養成期間で132課程を修了し、実技経験も1300時間以上と豊富です
心理学は個人的に勉強し続けています。
2019年度から心理学検定にチャレンジ!
この記事の読者対象は:お子さんがピアノを習っている保護者様/これからお子さんにピアノを習わせたい保護者様(お子様は5才~小学6年生くらいまでを想定しています)
執筆者:横浜市・磯子区・南区・港南区・上大岡や汐見台からも通える「できたが見える!さくらピアノ教室」さくらみき
教室ホームページはこちら
https://www.sakurapianocoach.com/
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